当院ではせんねん灸を積極的にセルフケアとして利用してもらっています。
鍼灸院は利用した事がなくても、せんねん灸は知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以前ダルビッシュ投手がせんねん灸太陽を利用しているというのが話題に上がってましたね!
個人的にもせんねん灸太陽は気持ち良くて好きです!
以前の投稿で書いた通り、今年はせんねん灸について積極的に発信していこうと思っています!
ですが、その前に是非知っておいて頂きたい事があります。
出来るだけわかりやすくお伝えしていこうと思いますので、是非目を通して下さい!
ホントはモグサを捻ってお灸をしてほしい
最初からせんねん灸自体を否定するような書き方になってしまいました…。笑
ですが、これは本音です。
鍼灸師はもちろんの事ですが、一般の方でもモグサを捻ってお灸している方はいらっしゃいます。
自分の体にやる分には何ら法的な問題はないですし、慣れてしまえば結構手軽に出来るものです!
しかし、モグサを適度な量入手するのが困難なケースがほとんどです…!
鍼灸院で少量分けてもらって自宅でやっている方がほとんどなのではないかと思います。
鍼灸師でも持て余す事があるモグサ…!
少量だと割高で、買い方はいつも迷います。。笑
ではなぜモグサを捻ってやるお灸の方が良いのか…。
簡単にお話したいと思います。
経絡治療を普段やっている者の考えです
その前に、私は普段経絡治療をやっている者です。
経絡治療と言っても、馴染みのない方がほとんどだと思います。
ざっくり言うと、日本の伝統鍼灸のひとつで東洋医学に基づいた鍼灸をしています。
2000年以上も前の古典がベースになっているものです。
その古典の中にとても大事な事が書かれています。
鍼は気を動かし、灸は血を動かす
これはどういう事かと言うと、鍼とお灸それぞれ目的が違うという事です。
血を動かす為にお灸をする必要があるのですが、モグサを直接肌に乗せて行うお灸と、せんねん灸のような台座灸(台の上にモグサがついているもの)とでは、血の動き方が違います。
特に普段の施術の中で行うお灸では、やった直後の皮膚の微妙な変化や脈の変化を目安にしてお灸の目的が達成出来たのかを確認します。
ただ患部を温めて、血流を改善しているのではないんですねぇ~
一般の方がお灸をする場合でも、目的を達成出来たかを確認する為に毎回ツボの状態を確認して…と繰り返す事が出来るのが本当は一番です!
台座灸で行う場合、刺激量の調整という意味では自覚する熱さが目安になってしまう為、本来の目的が達成出来ているかとはちょっとずれてしまうのです。
慣れるまでが大変…
慣れてしまえば結構手軽に出来る…とは言ったものの、その慣れるまでが人によって大きく差があります。苦笑
私も学生時代はお灸はかなり苦手で苦労したタイプの人です笑
当院での場合、自宅でのお灸をお願いする場面は急性期の症状の時もあるのですが、基本的には慢性的なお悩みです。
一回二回やれば良いという訳ではなく、ある程度継続して、欲を言えば生活習慣の中にお灸を組み込んでもらえるようにお話しています。
捻ったお灸の方が良いのかも知れないけど、面倒になって続かなくなってしまっては元も子もありません!
せんねん灸の手軽さは非常に魅力的
そうなってくると、せんねん灸の手軽さはとっても魅力的なのです!
モグサを捻るお灸と比較して、準備の手間もかかりませんし、入手方法も豊富にあります!
お近くのドラッグストアに置いてありますし、ネットでも気軽に買えます。
モグサを捻るお灸のデメリットを排除したのがせんねん灸です!
せんねん灸は体に確実に影響を与えます
よくあるご相談の一つに、せんねん灸は効果がなかった。というものがあります。
これは誤解というか、認識の違いがあるかも知れません。
せんねん灸は確実にお体に影響を与えています。
なぜこういう書き方をしたのかと言うと、自覚出来るような変化が出ない事もあるからです。
自分の体に合ったツボ選びが出来ていないと、思ったような効果が出ない事も当然出てきます。
せんねん灸を使ってみたけど、効いてるか効いてないのかよくわからず、利用をやめてしまう方もいらっしゃいますが、これはある意味正しい判断です!
後述するセルフケアサポーターの方に是非相談してみて下さい。
気を付けて頂きたいのは、効果が実感出来ないのでたくさんやり過ぎてしまう事です。
これは、灸あたりを引き起こしてしまう事があります。
灸あたり
私の場合、特に鍼灸学生の頃は顕著だったのですが、お灸を自分の体にやり過ぎると出ていました。
具体的には頭痛、頭重感、全身倦怠感が特に強かったです。
灸当たりの症状は2~3日続く事もありました…!
これはもちろん捻ったお灸で自分の体に練習をしている時も出ましたし、せんねん灸のような台座灸と呼ばれるものをやり過ぎた時も同様でした。
今でこそ自己治療で対応出来るのですが、当時は辛かったですね…苦笑
この灸あたりを知らないでいると、まさかお灸のやり過ぎでこんな症状が出るとは思わずに病院に相談へ行ったという方も何人かいらした事があります…!
せんねん灸セルフケアサポーターに頼って下さい
せんねん灸の事は知っていても、せんねん灸セルフケアサポーターの存在はあまり知られていないかと思います。
私もセルフケアサポーターの一人です!
お灸でセルフケアをめざすみなさまにとって、鍼灸師のみなさまは最も信頼できるセルフケアサポーター。せんねん灸の正しい使い方を指導したり、正しいツボの探し方を伝えることができるのは、唯一鍼灸のスペシャリストである鍼灸師のみなさまです。これからはお灸でセルフケアをめざすみなさまのセルフケアライフはせんねん灸セルフケアサポーターがお手伝いしてまいります。
https://www.sennenq-selfcare.jp/
せんねん灸セルフケアサポーターになる為には、ちゃんと講習を受けなくてはなりません。
私が受けた時は、社長のお話も直接お聞きする事が出来て(毎回いらっしゃるのかな?)、せんねん灸の歴史や熱い思いを聞けて感動した覚えがあります!
全国にセルフケアサポーターの方はいらっしゃいますので、是非お近くのセルフケアサポーターの方を探してみて下さい!
※セルフケアサポーターの先生によっては、この投稿に書かれている事と真逆の事をおっしゃる先生もいらっしゃるかも知れません。
ですが、実際にお体や症状を診て判断しているのは間違いありません。
是非、自己判断をするのではなく、体を診てもらっている先生のいう事を素直に聞いてせんねん灸を利用してみて下さい。
お灸に対して正しい認識を
この投稿でお伝えしたかった事をまとめます。
お灸の目的は温熱効果だけではなく、東洋医学で言う所の「血(けつ)」を動かす作用があります。
せんねん灸は気軽に出来るのが素晴らしいのですが、やり過ぎは灸あたりを起こしてしまいます。
まずはセルフケアサポーターが近くにいないか探してみて下さい。
今後もゆっくりとせんねん灸に関しての投稿は続けていくつもりですが、冒頭にもあるように経絡治療を普段行っている人の視点での話になります!
せんねん灸のホームページにはどのように書かれているか、出来るだけ比較しながら私個人の考えを踏まえて投稿していく形になると思いますので、よろしくお願いします。
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